Food Chemistry:食品加工条件下でのステビオシドの安定性

Food Chemistry:食品加工条件下でのステビオシドの安定性



ステビオシドは、ステビア植物から得られる天然甘味料です。高甘味度で低カロリーであり、糖尿病患者や炭水化物制限食を実践する人々にとって魅力的です。しかし、ステビオシドは高温、低pH、エタノール存在下などの一部の食品加工条件下では安定ではありません。加水分解や分解を受け、甘味の喪失や苦味化合物の生成につながる可能性があります。
本論文は、 異なる食品加工条件下でのステビオシドの安定性と、他の甘味料との相互作用を調査しています。著者らは、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)と質量分析(MS)を用いて、異なるpH値と温度の水およびエタノール/水溶液中でのステビオシドとその加水分解生成物の変化を分析しました。また、スクロース、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、キシリトールとのステビオシドの相乗効果を、溶液の甘味強度と官能特性について研究しました。
本論文の主な発見は以下の通りです:

  • ステビオシドは中性pHおよび室温では安定ですが、酸性pHおよび高温では加水分解されます。加水分解生成物には、ルブソシド、ステビオールビオシド、ステビオールモノシド、ステビオールが含まれます。加水分解速度は、温度の上昇、pHの低下、エタノール濃度の増加とともに増加します。

  • ステビオシドの加水分解は、擬一次反応速度モデルに従います。ステビオシド加水分解の活性化エネルギーは、水中で83.6 kJ/mol、エタノール/水(50:50 v/v)溶液中で86.9 kJ/molです。

  • ステビオシドの加水分解は、2つの未知のアノマー、すなわちステビオシドα-アノマーとルブソシドα-アノマーも生成します。これらのアノマーは、MS装置のエレクトロスプレーイオン化(ESI)源におけるステビオシド加水分解生成物の再結合によって形成されます。それらは元の化合物と類似した分子量を持ちますが、保持時間とフラグメンテーションパターンが異なります。

  • ステビオシドは、溶液の甘味強度において、スクロース、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、キシリトールと相乗効果を示します。ステビオシドと他の甘味料の最適比率は、甘味料の種類とステビオシドの濃度によって異なります。相乗効果は、低濃度のステビオシド(<0.1 g/L)でより顕著です。

  • ステビオシドはまた、スクロースやマルトースなどの一部の甘味料の苦い後味をマスキングすることにより、溶液の官能特性を改善します。官能品質のためのステビオシドと他の甘味料の最適比率は、甘味強度のためのものと類似しています。

本論文は、ステビオシドが有望な天然甘味料であり、他の甘味料と組み合わせて食品の甘味強度と官能品質を向上させることができると結論付けています。しかし、食品加工条件下でのその安定性は、甘味の喪失や苦味化合物の生成を防ぐために考慮し、最適化する必要があります。


参考文献:
1. 食品加工条件下でのステビオシドの安定性:ESI源におけるステビオシド加水分解生成物の予期せぬ再結合、Rafał Typek、Andrzej L. Dawidowicz、Marek Stankevič、Food Chemistry、2020年。
2. https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0308814620311249
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